TECHNOLOGY

TECHNOLOGY テクノロジー

海の中から、世界を支える

私たちが普段手にする食べ物や衣類、スマートフォン、暮らしを支えるあらゆるモノ。
その多くが、海を越えて運ばれてきています。
世界の物流の約9割を担う「船」は、まさに社会のライフライン。
その船を動かすために欠かせないのが、私たちの技術です。
私たちは、プロペラをつくっているだけではありません。
「燃費を1%よくする」──それだけで、世界中の船が1年間に排出するCO2量を大きく減らすことができます。
「一隻の船を、長く、健康に使えるようにする」──それだけで、社会全体の資源の使い方が変わります。
船を進める力は、世界を動かす力になる。
ナカシマプロペラは、これからも確かな技術で未来を推進していきます。

プロペラから、船の一生を支える。ナカシマの技術基盤

これまで、私たちは「総合推進器メーカ」として、
漁船から大型商船まであらゆる船に搭載されるプロペラやスラスタを設計・製造してきました。
船を動かす力、推進という船舶の機能に向き合い続ける中で、
私たちは良い製品を提供することはもちろん、船の価値をトータルで支えるパートナーへと進化を続けています。
設計、製造、品質保証、研究開発。
そのすべての積み重ねが、ナカシマの揺るぎない進化の源泉です。

船のライフサイクルでの「推進性能の最適化」

環境負荷の低減や船舶の運航効率化が求められる中、
私たちはプロペラ単体だけではなく、「船全体での推進性能を最適化すること」に焦点を当ててきました。
新造船向けのプロペラを最適に設計することはもちろん、
船尾周りの省エネ付加物の開発、
就航船のリアルタイムの運航状態や性能の解析、
解析結果に応じた適切なメンテナンス、
さらにはプロペラを運航状態によって最適なものに換装する「レトロフィット」による再設計まで、
多岐にわたります。
製品の納入後も船の運航に携わるお客様の課題に向き合い、
20年にもわたる船舶のライフサイクル全体に寄り添って常に最適な推進性能を発揮できるよう
支え続けることが、私たちナカシマプロペラのミッションです。

私たちが実現してきたこと

私たちが目指しているのは、「船の一生涯に渡って最適な推進性能をトータルで提供すること」。
船が設計段階から運航・メンテナンス、そしてリプレースされるまで
本来の力を発揮し続けられるよう、多角的なアプローチで価値を提供しています。

省エネ付加物の開発

プロペラ単体の性能向上だけではなく、船尾周りの水の流れを推進力に変換する省エネ付加物(Energy Saving Devices, ESD)の開発にも注力してきました。船尾部の流体を整えるバルブや、プロペラの後流を整流するダクト型装置など、推進効率を高める各種デバイスを自社で設計・製造。CFD解析と試験実績に基づき、船種や運航条件に応じて最適な組み合わせを提案し、トータルでの燃費削減と環境負荷低減に貢献しています。

ヘルスモニタリングと就航解析

プロペラや省エネ付加物が、実際の海でどう機能しているか。私たちは運航中のデータを収集・解析し、船の健康状態を“見える化”しています。CFDやシミュレーションを組み合わせた就航解析により、製品単体ではなく船全体としての効率性・経済性を継続的に検証。船のリアルな運航状況に寄り添った、最適なソリューションをご提案します。

レトロフィット

就航後の運航実績に基づき、プロペラを再設計してより高効率なものに付け替える「レトロフィット」の提案を行っています。設計当初の条件とは異なる環境下でも推進効率の高い運航を実現するため、蓄積されたノウハウとCFD技術を駆使して、船の「今」に合わせた最適なプロペラ設計を提供しています。

100周年のその先へ。実海域での性能最適化を求めて

2026年に創業100周年を迎えるナカシマプロペラは、さらにその先の10年を見据え新たな事業ビジョン「Beyond Propulsion」を掲げます。目指すのは、どんな海の上でも、すべての船が安全に、快適に、そして効率よく進む未来。船員が安心して働ける船。燃費に優れ、環境にやさしいスマートな船。これまで培われてきた技術と精神を受け継ぎながら、これからもより高品質で革新的な製品・サービスを提供していきます。

Propelling

ナカシマプロペラのブランドサイト「Propelling」では、船の推進性能を最適化するナカシマの技術や最新設備をさらに詳しくご紹介しています。