最適なプロペラ設計を行うためには、性能の予測とその予測が正しかったかどうかの検証が必要です。
ナカシマではCFDによるシミュレーションで性能を予測し、模型試験でこの検証を行っています。
高性能プロペラに求められるのは「効率」「キャビテーション」「強度」の3つの性能です。
これらの性能をすべて満たすプロペラが、その船にとって最適なプロペラだと言えます。
これらの性能は相反しており、たとえば効率だけを求めたプロペラを設計した場合、翼厚が薄くなって強度が不足したり、過大なキャビテーションが発生して振動の原因となり、船体や舵に損傷を与えることがあります。
そのため、効率・強度・キャビテーション性能の3つをバランスよく設計することは非常に重要であり、
シミュレーションを行ってそれぞれの性能を確かめています。
ナカシマでは、圧倒的なコア数を誇るCFDで流れを可視化し解析を行っています。
大規模CFDの導入で、より複雑かつ詳細な現象を短時間でシミュレートできます。
プロペラ性能の推定やキャビテーションのシミュレーション、エロージョンリスクの計算が可能です。
複雑な流れの中で用いるプロペラの翼強度解析や製品の構造性能を確保するためには、
特に初期設計段階での構造評価プロセスが必要不可欠です。
そのために、構造解析技術を有効利用して、製品の健全性評価を行っています。