ナカシマプロペラ
proprller museum
Nakashima Propeller
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はじめに
第1章 動力推進の幕開け
第2章 動力推進器の黎明の時代
第3章 パドルからプロペラへ
第4章 プロペラの化学のはじまり
第5章 近代海運と大戦の時代
第6章 プロペラの性能の時代
第7章 プロペラの機能の時代
参考文献


2-2.プロペラ式動力推進の父スチブンス
こうしてパドル推進船が実用化に向けて第一歩を踏み出していた頃、パドルとは全く別の原理による動力推進の方法が試されていた。スクリュー・プロペラである。プロペラのアイデアそのものは、アルキメデスの時代にさかのぼるといわれているが、実用につながるプロペラの実験が誰の手ではじめられたかの明確な記録はない。しかし、パドルとプロペラはほぼ同じ時期に発明家の話題にのぼるようになったようである。

プロペラ推進のアイデアを実験船を用いてはじめて具体化したのは、アメリカ人発明家ジョン・スチブンスである。1802年、彼は高圧蒸気でプロペラを駆動する船を作り上げ、時速6.4キロのスピードを達成した。しかし、当時のアメリカにはプロペラ推進を実用化するための機械も職人も乏しく、かつてパドルがたどったのと同じように、動力推進のひのき舞台をパドル推進に明渡すことになるのである。
プロペラ式動力推進の父スチブンス
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