プロペラの基本形状の完成プロペラには、複雑に変形した翼を1本の軸に強固に取付けなくてはならないという製造上の困難な要求があった。しかしこうした問題も、技術の進歩とともに次第に解決されるようになり、シンプルで無駄のない外観を備えるようになってきた。
●図12(文献7)を見ると、プロペラが誕生してから約100年のうちに、その形状がいかに変化してきたかがよく理解できる。初期のプロペラにはリングが見られるが、これは強度上の支えの役割も果たしたであろう。
1860年の絵には、翼を軸に接合する支えのようなものが見える。しかし、1880年になるとこうした付加物はなくなり、現在のものと遜色のない形状になっている。このようにプロペラは、すでに1800年代の後半には、現在のものとほとんど同じ外観を備えていたのである。