こうしてパドル推進が急速にプロペラにとって代わられはじめた背景には、次のようなパドル推進特有の問題があった。
(1)喫水の変化に対応しにくい
(2)船が横揺れを起こすとパドルが露出し、船が蛇行する
(3)荒天で破損する危険性が高い
(4)大型化すると重量が非常に重くなる
(5)パドルの分、船の幅が大きくなる
プロペラ推進ではこれらは問題にならず、推進性能の良さばかりでなく、船舶全体の特性に適していたことが今日のプロペラの地位へとつながって行くのである。