proprller museum
Nakashima Propeller
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はじめに
第1章 動力推進の幕開け
第2章 動力推進器の黎明の時代
第3章 パドルからプロペラへ
第4章 プロペラの科学のはじまり
第5章 近代海運と大戦の時代
第6章 プロペラの性能の時代
第7章 プロペラの機能の時代
参考文献


4-4.プロペラ実験科学のはじまり
パーソンズは原因はキャビテーション現象にあると考え、それを実証するための回流水槽、すなわちキャビテーション・タンネルを製作した。 ●図14文献3)は当時パーソンズがこの実験のために作ったキャビテーション・タンネルで、現在もそのまま保管されており実際に動かすこともできる。机に乗るほどの小型の装置ながら、模型プロペラの駆動する蒸気機関や円盤にスリットを切ったストロボなど、キャビテーション観察の基本となる機能が組込まれている。

キャビテーション・タンネルを使った実験の結果、パーソンズは1本だったプロペラの軸を3本に増やし、プロペラの回転数も低くした。そして1897年、新装となったタービニア号は34.5ノットという驚異的なスピードで走り、人々のドギモを抜いたのである。このパーソンズが示した問題解決の手法は、プロペラの実験科学の最初の偉大な試みとして歴史に残るものといえる。
プロペラの理論の登場
プロペラ実験科学のはじまり
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